季節ごとに異なる体験ができる「名張オーガニックビレッジ体験」。ここでは、さまざまな農産物が収穫できる実りの秋に体験することができるプログラム、オーガニック農場において行う稲刈りと芋掘りをご紹介しましょう。農家の方が丹精こめて作っています。
稲刈り
午前11時。まず私たちは、里山が一望できる素敵な古民家で、名張市内でオーガニック農家のカミちゃんのお話を聞きました。
豊かな土壌と清水に恵まれたこの地域は、特Aランクを取得している「伊賀米」が栽培される米どころとして知られています。そんな名張で、カミちゃんは「カミノイタズラ」という農場を経営、オーガニック農法でお米や野菜を育てています。
名張市の立地、地形、有名な観光スポット「赤目四十八滝」などの紹介のあと、「カミノイタズラ」で作っているお米は他とどう違うのか、どんな苦労があるのかなどなど、有機栽培についてのお話を聞きました。話が難しそう? いえいえ全然です。カミちゃん はとっても明るくておもしろい人! なめらかな関西弁がかもしだす表現豊かな説明に思わず皆引き込まれていました。
30分ほどわきあいあいと説明を聞いたあとは、ランチタイム。田んぼに行く前に、古民家で昼食をとりました。
この日の昼食は、スパイスカレー 。このカレーはなんとヴィーガン(完全菜食)対応で、材料の地元産有機野菜のお話を聞きながらいただきました。スパイスがよく効いているけれど、それぞれの野菜の味が引き立つ程よい辛さで、とてもおいしかったです。
いざ田んぼへ。私たちはたわわに実った、まだ刈られていない稲の前に集合しました。これから手作業で稲刈りをします。ほとんどの参加者は鎌を使ったことがないので、まずカミちゃんから鎌の扱い方を指導してもらいます。
次に稲の刈り方を教えてもらい、皆で手前の稲から順番に刈っていきます。きれいに刈れた!と思ったらまだ1〜2本稲穂がついた茎が残っていたりして、これがなかなか難しいのです。
刈り終わったら、はざがけをします。はざがけとは、地方によって呼び名は異なりますが、組んだ木の棒に稲を掛けて天日で乾燥させる作業です。はざがけをするため、刈り取った稲をあぜに交互に重ねて規則正しく置いていき、それを皆で手分けして束ねて棒に掛けていきます。全部かけ終わってみると、これだけ私たちで刈ったんだ!という達成感でいっぱいに。
帰りは「カミノイタズラ」で栽培されたオーガニックのお米のおみやげをいただきました。おいしいお米を作ってくださっている農家の方に感謝し、普段何気なしに食べているご飯をもっとしっかりと味わって食べようと思わせてくれた体験でした。
すずなりの収穫! さつまいも掘り
稲刈りを終えた私たちは、さつまいもの収穫体験もすることができました。到着するとまず、テントに案内され、小腹が空いた私たちを待っていたのは、おいしそうな焼きいも! 疲れた体にあま〜いさつまいも、思わず顔がほころびます。
おいしい焼きいもをいただきながら、この日収穫できるサツマイモの品種やその特徴についてのお話を聞きます。化学農薬、化学肥料不使用農法でのさつまいもの育て方について学び、芋の掘り方などの説明を受けました。
そして、いよいよ芋掘りの開始です。今回は、誰が一番大きいさつまいもを掘ったか競争です。収穫したさつまいもの重さを計って、一番重かった人が優勝です!
俄然やる気が出てきた私たちは、一面に広がるさつまいも畑に向かいます。畑は、収穫しやすいようにきれいにツルや葉が切られていて、「この列はシルクスイート、あっちは紅はるか…」と、列ごとに品種が違うさつまいもが植えられています。好きな品種を選んで収穫することができるので、私たちは、好みの味やタイプのさつまいもの列を選んだり、大きいさつまいもが採れそうな列を選んだりして、畑を掘り始めました。
見てください、さつまいもが大きくてびっくり! ひとつのつるにいくつもの大きな芋がぶら下がっているもの、地下で長い茎でつながっている芋など、実際に掘ってみると知らなかったことばかりです。
各々のかごいっぱいに収穫したさつまいもをテントに持ち帰ったあとは、いよいよ計量です。このさつまいもはかなり大きいし優勝も狙えるんじゃないかな? と思っていても、実際にはかりに乗せて計ってみると、さらにそれを上回る重量の芋を掘った人が現れ無惨にも負けてしまい…、という具合に、計量大会は大盛り上がりでした。
さつまいも掘りは大豊作、オーガニックで味も最高! 秋の収穫をめいっぱい満喫した一日でした。
集合場所:近鉄名張駅(送迎あり)、または現地「吉田屋」
所要時間:稲刈り2時間、さつまいも掘り1時間(移動時間は含みません)
※他の体験プログラムと組み合わせて、1泊2日のツアーも可能です。
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