佛隆寺の彼岸花、獣の食害から復活へ

のどかな田舎風景が広がる宇陀市榛原赤埴地区。そこに佇む古刹・佛隆寺は、毎年9月下旬、彼岸の時期に参道の石段脇を真っ赤に染める彼岸花で知られています。

しかし約4年前におきた獣の食害により、ほとんどの球根が荒らされ、名物の美しい彼岸花の絨毯は消えてしまいました。それ以来、市は球根の寄付を募り、全国から集まった球根を地元の方やボランティアによって植栽し、昔のような彼岸花の絨毯を復活させる「佛隆寺彼岸花再生プロジェクト」に取り組んでいます。皆さんの願いを受け、昨年だいぶ復活してきたと思われます。そして今年はどのくらい咲いてくれるでしょうか。

 

佛隆寺は、850年に弘法大師空海の高弟である堅恵によって創建されたといわれており、境内には彼の墓とされる石室があります。室生寺の南門であり、室生寺の宿坊や、住職の隠居寺として重要な役割を果たしてきました。

また、佛隆寺は大和茶の発祥地としても知られており、空海が唐から持ち帰った茶の種子をここで栽培したといわれています。そして本堂には同じく唐から持ち帰ったとされる石臼も保管されています。

大和茶発祥地の碑

春の佛隆寺もおすすめで、県下最古の樹齢900年といわれる千年桜が多くの人を惹きつけています。

彼岸花の開花時期
9月下旬

アクセス
近鉄榛原駅より「曽爾村役場」行バス乗車。「高井」で下車し、徒歩40分

リンク
佛隆寺(宇陀市観光協会)
佛隆寺の千年桜(宇陀市観光協会)