名張のまちなか(旧市街地)は、江戸時代に名張陣屋の城下町、初瀬街道(はせかいどう)の宿場町として栄えたまちで、今もその風情が街並みに残っています。さらに、まちなかを取り囲むように川が流れているので、自然の豊かさも身近に感じられます。
なのに、名張で生まれ育ち何十年とこのまちに住んではいても、行ったことのない場所やお店が意外とたくさんあるもの。まさに、灯台下暗し……。
今回は、名張のまちなかをレンタサイクルでぶらりと巡ります!自転車なら、徒歩より行動範囲が広がるし、まちなかの魅力をたくさん知ることができる予感がします。

名張駅前からスタート
自転車は、名張駅前の「なばり観光案内所」でレンタルできます。

さらに、市内店舗・観光施設など20カ所で楽しめる「なばりでお菓子屋さんめぐり」のコインを利用して、観光協会おすすめのお店を訪ねてお腹も大満足のサイクリングコースを巡ります!
■行程約6km、3時間

まちなかを巡るのは、生まれも育ちも名張だけど意外にまちなかを知らない、新婚ほやほや筆者夫婦――。それでは、名張のまちなか探索へ、レッツラゴー!!
桜並木と名張川
名張駅前を走り抜け、名張川を目指します!
陽ざしが川面にきらきらと輝く中を走るのは気持ちがいいです。

この日は、春の陽気のなか満開の桜が美しく、景色を楽しみながらゆったり走行。


覆いかぶさるような竹林を抜けて、沈み橋で知られる「大屋戸(おやど)潜水橋」へ。

吹き抜ける風がめっちゃ気持ちいい!
山や川が身近に感じられる大屋戸潜水橋は、絶好の撮影スポット!


広がる田園風景。その真ん中を走り抜けて、まちなかの中心へ向かいます。


川沿いにある「階段護岸」で休憩。
毎年、夏には「名張川納涼花火大会」が開かれ、周辺は多くの市民や観覧客で賑わいます。

初瀬街道を散策
ここから情緒ある初瀬街道を走行!
道中には、「旧細川邸・やなせ宿」があります。施設の母屋部分は、当時の面影がそのまま残っていて風情を楽しめます。
やなせ宿でもレンタサイクルできます!

名張のまちなかは平たんな道が続くので、普段自転車に乗り慣れていない人でも、気軽に探索できます。

続いて向かうのは、ようかんを作り続けて150年の老舗「大和屋」さん。
お店の中も、とてもノスタルジックな雰囲気が漂います。

「名張でお菓子屋さんめぐり」のコインを使って、手作り最中3個いただきます。
注文を受けてから餡を詰めるので、「入れたての最中」が味わえます。
この最中の味は、まさに絶品!食感もたまりません!

風情を感じる、名張のまちなか特有の「ひやわい」を歩いて通ります。
「ひやわい」は、人一人がなんとか通ることのできる、民家の間を縫う細い路地をいう、名張の方言です。

そんな「ひやわい」を抜け、目指す先は、「丸福精肉店」さん!
コインを利用して「伊賀忍者あらびきフランクフルト」をいただきます。
ジューシーな肉汁が口いっぱいに広がり、体にも染み渡ります!


店内では手裏剣体験もできちゃいます。筆者夫婦で対決!
妻の、負けず嫌いな一面を知ることができました(笑)

続いて、訪れたのは「はなびし庵」さん。「すみた酒店」内にあり、影絵劇の体験や町屋のお座敷見物ができます。
店主夫婦が、「名張の地域貢献になれば」と始めた「影絵劇」(要予約・1人500円)でおもてなし。
おしどり夫婦「劇団ふたり」の絶妙な掛け合いに、ほっこりさせてもらいました。
コインを利用してお猪口をもらい、お土産に地酒を購入しました。今晩、夫婦ふたりの晩酌時間が今から楽しみです!


名張の歴史に触れて
まちなか探索もいよいよクライマックス。
坂が少ない名張のまちなかですが、ここはかなりの上り坂!
「最中、お肉、おしどり夫婦」のパワーで覚醒した私には、これくらいの上り坂は楽勝です!

旅の最後に訪れたのは、「名張藤堂家邸跡」です。
敷地内には枯山水庭園も残っており、「めっちゃ良い景色!癒されるな」と妻の一言。
建物内には、調度品をはじめ太刀や甲冑などを展示。名張の歴史の魅力に触れることができ大興奮でした。


レンタサイクルでゆったりまちなかを探索して、名張駅前の観光総合案内所に戻ってきました。自転車なら、自分のペースで目的地を巡れて、徒歩よりも行動範囲が広がります。
「今度は、マイ自転車でサイクリングしたいな」と、妻に自転車購入をおねだりしながら帰路につく筆者夫婦でした。

