初めての日本旅館は名張、赤目で

旅館に泊まらないことには日本に来た意味がないでしょ

ということで、日本に来てから10ヶ月、今回それがかないました。家族とともに日曜日の午後に出発。忍者の里、名張市にある対泉閣さんに宿泊しました。自然豊かで美しい山並みが続く道中では、秋ということもあり色とりどりの紅葉が本当にきれいで、見とれてしまうくらい。写真を撮らずにはいられませんでした。自宅の最寄りの駅から電車で約50分、赤目口駅に到着すると、すでに旅館の送迎バスが待ってくれていました。すばらしい。バスに乗って山道を行くこと(ちょっと山道は慣れていなくて怖かったけど)10分、対泉閣に到着!

Japanese inn, Taisenkaku / 対泉閣
名張市、対泉閣のロビーにて

何事も第一印象が重要といわれますよね。ご心配なく、対泉閣さんは真心こめてとても温かく私たちを迎い入れてくださいました。スタッフの方はほんとによい接客をこころがけてらっしゃるんだなと思いました。ロビーでは、チェックインに4分もかからなかったし、清潔なのはいうまでもありません。そうそう、館内は土足禁止なんですね。玄関で靴を脱いで、「そこにおいたままでいいですよ」と言われたのでそのようにしてスリッパに履き替えました。後から玄関に戻って来てみたら下駄箱に靴がしまわれていたんです!

また、スタッフの方がきれいな着物を着ているのにも感動しました。私も待ちきれず、早速部屋で浴衣に着替えてみました…で、後からわかったのですが、どうやら前合わせを逆にして着てしまっていたようです。「生きてるうちは、左側の衿を上にして着るんだよ」と後から言われてしまいました。でも、写真見てください、私たち、いい感じでしょ?

夫婦で浴衣を着てみました。すてきでしょ?

部屋とか装飾品とか

旅館というのは、昔ながらの伝統的な宿泊施設と考えられていますが、ここでは日本の伝統やこの地域にゆかりのある忍者をテーマにした美しい工芸品が廊下や共用エリアに飾られていました。目で見ても楽しめるようにきちんと考えられているようですね。

Yoroi-kabuto / 鎧兜

赤目の歴史に関係の深い、忍者のよろいやかぶと

部屋はというと、私たち3人家族には十分な広さで、必要なものはすべて揃ってました。薄型テレビ、かわいいケトルとティーセット(急須と湯呑)、座卓、座椅子、きれいな畳の床。バルコニーの窓際にある椅子とテーブルは、1度に2つのこと─日本茶を飲みながら窓の外に広がる自然を眺めること─ができるスグレモノ。そしてスーパー快適な布団。リネンは心地いいし、枕はふわふわ、掛け布団はあったか。でもちょっと大人2人には小さかったかな。子供は添い寝ということで布団は2つだったのですが、娘がひとりで布団1つを使ったから。日本ではこういう場合両親はひとつの布団で寝るのかな。実はこのとき私たちはじめて布団で寝たんです。でもベッドで寝るのと変わらなかったです。とってもよく眠れました。照明がよかった。明るい照明かキャンドルライトのような照明か、好きなタイプの灯りを選ぶことができました。夜授乳するときに灯りのスイッチ探すのにモタモタしてしまいましたが。そうそう、コンセントが複数あったのがよかったですね。これとても重要。

1日の終わりに、やっぱり旅行って宿泊先の部屋につきるなと思いました。楽しい旅になるかならないかは、宿泊で決まるといってもいいかもしれません。もっというと、ほとんどの場合、宿泊施設の評価は浴室で決まるといってもいいかもしれません。その点では、対泉閣の浴室はとてもよかったし、アメニティもグッド、それにトイレが超近代的(シャワートイレ)なのが気に入りました。

Relaxing in a ryokan room / 部屋でリラックス
畳の部屋でくつろぐ
Futon / ふとん
ふわふわの枕に暖かくてとても心地いい布団

部屋で少し過ごした後、外出しました。対泉閣のすぐそばにある赤目自然歴史博物館に立ち寄り、様々な日本の文化や歴史をちょっと知ることができました。そして5分くらい歩いたところで行われている「赤目渓谷・幽玄の竹灯」へ。わ〜、すごい!ため息が出るくらいきれい。眺めはもちろん最高に美しいけど、野花や雨の後の草の香り、自然の滝の音が会場を包みこみ、竹灯りに趣を添えていたのがまたなんともよかった。

さて旅館に戻ってから…温泉に入りたいなと思ったのですが、ちょっとやめておきました。まだ乳児の娘がいるし、それに日本ではタトゥーを入れている人は温泉に入れないと聞いたので、ここではどうなのかわからなかったけど、やっぱりやめておきました。


純日本食にトライ

いよいよ食事! 竹灯り会場から帰るときに屋台でちょこっと買い食いして、その後7時に対泉閣で夕食をとりました。自分たちでいろいろ焼いて食べる形式で、テーブルには各種肉、魚介類、野菜、ごはん、それに様々なドレッシングや調味料が。すごい。刺し身と貝は初めて食べました。お腹いっぱいで、どれもおいしい!もちろん出されたものはすべて、冷たいビールとともにいただきました。ああぁ〜満足!

 

Dinner time at Taisenkaku / 対泉閣で夕食
ディナータイム。出されたものすべておいしかった
Dinner served at Taisenkaku / 対泉閣の夕食
お肉、魚介、野菜、様々なドレッシング、調味料やたれ

ほとんどの日本旅館は1泊2食付きです。泊まった翌日の朝食もとてもおいしかったです。味噌汁、ごはん、サラダ、日本茶などがついた和朝食でした。こんな朝食が出るんだったら頑張って早起きする価値ありですね!

Breakfast at Taisenkaku / 対泉閣での朝食
朝食です!

最後に

夫とも話していたのですが、この日の滞在が今まで私たちが泊まったことのあるホテルの中でも最高の体験でした。10時、チェックアウトで待っている間、アメをいただいたりとうれしい心遣い。そして売店でお土産を買ったあと帰途に。帰りの電車に乗るため、行きと同様無料送迎バスで赤目口駅まで送ってもらいました。

最高のおもてなしを受けた1泊2日でした。そうそう、夫が携帯の充電ケーブルを部屋に忘れたんですが、すぐにちゃんと送ってくれました。接客とおもてなし全般に★3つ(3つ中)。対泉閣さんは私たちの信頼を勝ち取りましたよ!またぜひ来たいし、友だちにも紹介しちゃいます。

At the lobby of Taisenkaku / 対泉閣のロビーにて

対泉閣
三重県名張市赤目町長坂682番地
Official website
関連リンク
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